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戦争体験者の記憶を次世代につなぐ。多治見空襲を綴る書籍が刊行

    • 2018年08月20日(月)
    • イベント

あなたは「多治見空襲を知っていますか?」

「広島・長崎の原爆投下については知っている人は多いが、多治見空襲の事を知っている人は数少ない」とおっしゃる、この度『多治見空襲を知っていますか? ―語り継ぎたい「あの日」の記憶―』を執筆した鬼頭佳嗣(きとう・よしつぐ)氏。 鬼頭氏が子どものころにご自身の祖父から聞いた、出征が決まったときの「死を覚悟した」という話や戦地での体験談などの衝撃的な内容が、自身のアジア太平洋戦争の研究へとつながったそうです。鬼頭氏は多治見市職員として勤務する傍ら7年の期間をかけて、9人の体験者の証言や様々な史料による裏付けを行いまとめ上げ、自費出版するまでにいたりました。 1945年(昭和20年)アメリカ軍により数度の空襲を受け、同年7月15日には太多線の列車が銃撃を受け、多くの死傷者が出ました。 多治見駅北・虎渓用水広場に「多治見空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する像」を建てるボランティア活動へ参加した際、正確な犠牲者数が分からないなど多治見空襲に関する記録があまりにも少ないことに驚き、「このままでは多治見空襲が風化してしまう」と強い危機感を感じたそうです。 鬼頭氏はどうやって多治見空襲の記憶を語り継ぐべきかを考え、特にこれからを担う若い世代に知ってもらうためには理解しやすいように図や写真をふんだんに取り入れ、言葉使いにも配慮し、実際に中学生に試し読みをしてもらい意見を聞きとり、執筆活動に取り入れました。 鬼頭氏は「出来上がった本を読んでいただき、ぜひ家族や友人で多治見空襲に関して意見交換をしてもらいたい。平和について意識を持ち、そうしながら多治見空襲が語り継がれてほしい」と熱い想いを伝えられました。 今を生きる私たちにも、戦争の記憶をつなぐ機会を与えられる1冊に違いありません。
  • 『多治見空襲を知っていますか? ―語り継ぎたい「あの日」の記憶―』
  • 鬼頭佳嗣 著 四六判 238ページ 定価1,800円(税別)ISBN 978-4-86522-160-2
  • 販売場所:東文堂TERRA店(岐阜県多治見市本町1-2駅前プラザTERRA 3F)、TSUTAYA多治見インター店(岐阜県多治見市光ケ丘4-53-1)、株式会社SMC-POWER(岐阜県多治見市宮前町1-145-3)
  • インターネット:http://smc-power.jp/book/tajimikushu/
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