ドラフト２位の梅津が２連勝したことで、近藤スカウトの名が脚光を浴びている。球団の新人で唯一、初登板初先発から３連勝。１９８７年８月９日、デビュー戦の巨人戦（ナゴヤ）で無安打無得点試合を達成し、球史に名を残した左腕は当時をこう振り返る。

「２試合目はしんどかったね。１試合目で周りの見方もすごく変わったし、それが逆にプレッシャーになった。その半面、３試合目は地元だったし、２試合投げた後で気持ちに余裕があった。だいぶ楽にマウンドに上がれた」

精神面と結果はリンクする。２戦目の広島戦（広島）は６イニング２／３を２失点。３戦目の阪神戦（ナゴヤ）は１安打完封を飾った。「記録どうこうではなく、自分のスタイルを貫いてほしいね」。梅津にそうエールを送った近藤スカウト。言葉には説得力があった。

（高橋雅人）

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