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歌と絵で生命見つめる 多治見・徳林院 歌手と画家がライブ

    • 2018年09月11日(火)
    • しんぶんのうた

 シンガー・ソングライターの佐藤梓さん(31)と、画家の木全靖陛さん(41)が二十六日、多治見市虎渓山町の徳林院で「お寺ライブ」を開いた。

 二人は同市出身。悲しい出来事で訪れることの多い寺を、生きる幸せを感じられる場所にしたいとの思いで、二〇一三年から毎年一回、満月の夜に開いている。今回で六回目で、「夕暮れ時に魂が輝く一瞬」というイメージから連想した「玉響(たまゆら)」がテーマ。家族連れやお年寄りら約四百人が来場した。

 鐘の音で始まる厳かな雰囲気の中、佐藤さんは童謡「夕焼小焼」「ふるさと」を皮切りに、自身が作詞、作曲した「しんぶんのうた」などポップな曲からバラードまで十三曲を披露した。木全さんは歌に合わせて、直径一メートルを超える円形の白い板二枚に、ひげやしわまで細かく表現しただるまと、躍動感のある「昇り鯉」をそれぞれ描いた。

 最後に来場者は白い風船を百八つ飛ばした。夏の夜空に浮かぶ風船を見上げながら、故人への思いをはせた。(斎藤航輝)

(平成30年8月28日付中日新聞朝刊より)※この記事は、中日新聞社の許諾を得て転載しています。