マイティラインとは

多治見の名声を世界へ広めた功績より顕彰を受けた世界的デザイナー。カロッツェリア・カワイ株式会社 川合 辰弥 社長

    • 2019年11月27日(水)
    • 偉人伝

2010年に多治見市産業文化センタービジネスインキュベーターにてデザインベンチャーの Carozzeria Kawai Co.,Ltd を起業。もともとは、某大手自動車メーカーの開発技術者でしたが、大量生産ではない、工業製品とアートの中間にあるものを創る仕事をしていきたいと考え、世界で評価されている地場産業が多種多様で盛んな岐阜県での起業を考え、衰退している美濃焼産業の開発に力を貸してほしいというニーズもあり、多治見市で地場産業と関わることになりました。

独創的な自社製品・ブランドを創り発表していく中で、様々な企業から製品デザイン・ブランド立ち上げのプロデュースの依頼が集まるようになり、日本各地・海外の様々な製品ブランド開発プロジェクトを手がけています。

インダストリアルデザイン、アート、ファッション、サイエンスを組み合わせた製品をデザインし総合的にプロデュースする「インダストリアルアートクリエイター」として、プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・ファッション・ブランディングプロデューサー・空間デザイン・建築デザイン等の様々な分野において活動し、ドイツ・イタリア・フランス・アメリカはじめ世界各国の国際展示会等で様々な作品を発表してきました。

世界三大デザイン賞のiF デザイン賞 金賞(ドイツ)、レッド・ドットデザイン賞最優秀賞(ドイツ)、IDEA賞(アメリカ)を受賞し、世界三大デザイン賞を完全制覇。これらを筆頭に、世界各国の権威あるデザイン賞をこれまで16冠受賞し、日本人デザイナーとしては類まれなる偉業を達成しています。

2016年に大阪府のカーボンメーカー、穴織カーボン株式社の世界初のカーボン製無水調理鍋シリーズANAORI CARBON POTをはじめとした調理器具製品・ブランドを開発。

ANAORI CARBON KITCHENWARE  https://www.anaoricarbon.com/

穴織カーボンは高いカーボンの加工技術と用途開発でグローバルに評価を得て成長してきた企業 鉄鋳物の3倍の熱伝導率と5倍の遠赤外線効果が得られる、調理器具に新しい可能性ももたらすカーボングラファイトという新素材をベースに、自慢の加工技術によって造られる画期的な調理器具シリーズです。

アーティスト職人たちの拘り

デビュー作の「OVAL」の開発には、着色技術の開発から始まり、調理器として永く使える品質にするための素材加工技術の試作実験と膨大なデザイン案の試行錯誤を繰り返し、3年間の歳月を費やし製品化しました。

それらの苦労が報われ、「OVAL」をはじめとした調理器具シリーズ全7製品は、革新性と技術力・高い機能性とデザインが評価され、これまでに世界最高権威のデザイン賞を総なめといえる受賞を果たしています。

新製品の「DISC」で今年、世界三大デザインデザイン界のオスカーと呼ばれるiF デザイン賞・最高賞の金賞とレッドドットデザイン賞の最優秀賞をダブル受賞。キッチン・テーブルウェア部門での世界一に輝いています。

レッドドットデザイン賞最優秀賞受賞式

受賞企業はフェラーリアップル等世界の超一流ブランドの製品が軒を並べています。

授賞式晩餐会では、フェラーリのチーフデザイナー・フラビオ・マンツォーニ氏とディナーをともにされ、同氏から「DISC」のデザインが大のお気に入りだと伝えられ、交流を深められたそうです。

世界的な活躍の中、地元企業との主な取り組みは、多治見市を代表する上場企業、株式会社TYKと協業したセラミックナイフ『ミノバ・セラミックジュエルナイフ』。

Minova  https://minova.easy-myshop.jp/

真似と安売りで疲弊した美濃焼産業に日本の技術とデザイン・オリジナリティーでグローバルに価格ではなく、価値で競争できる製品を創り、一石投じることをコンセプト立ち上げたプロジェクトです。

陶磁器産地の「美濃・瀬戸」、金属刃物産地の「関・燕三条」の14社が協力し伝統技術の上に最先端技術を取り入れた今までのセラミックナイフにはなかった美しさ、優雅さを実現。

2013年よりドイツ・フランクフルトの国際見本市のアンビエンテに出展しながら世界各国へ販売展開。日本国内では創業227年の刃物販売・デパート卸の老舗・日本橋木屋をパートナーに日本全国の一流デパート 専門店で販売展開。2016年には経済産業省の“日本が誇るべき優れた地方産品の500製品”「The  Wonder 500」を受賞しました。「家庭画報」「NHK」はじめ雑誌・テレビ・新聞等の主要メディア等でたくさん紹介されています。

そして多治見モザイクタイルミュージアムの初期計画コンセプト作りにも携わり、地元タイル企業とは8年間・5社におよび様々な製品開発。特徴的なデザインからシンプルで質感の良く使いやすいデザインまで延べ50製品以上を市販化しています。

グローバルに通用し商業建築を中心に使われるインテリアタイルとブランド開発をテーマに、日本随一のタイルと陶磁器の生産地、美濃の伝統技術と最先端技術を組み合わせた新しい魅力あるインテリアタイルは、イタリア・ボローニャの建築建材の最大級の国際見本市「チェルサイエ」等から発信し、世界で評価されています。

これらの実績が総合的に評価され、多治見の名声を世界へ広めた功績より、今年8月1日に多治見市政79周年の記念式典にて、多治見市より顕彰を授与されました。

「世界に通用する多治見の地場産業の製品を創り、世界へ広げる活動はこれからも続けていきたい。世界で評価されるこれらのタイルを多治見の方々があまり知らないのは残念に思うことも多い。多治見の街中の家の壁などにも使用して頂き、訪れた人から魅力的な地場産業=タイル・焼き物の街というイメージがわかりやすい街づくりができると産業観光面でもプラスになる。」と川合社長は話します。

今年10月に名古屋市星ヶ丘に本社を移転し、ショールームを兼ねたデザインスタジオにはこれまでクライアント企業と開発してきた製品の実物が展示され、優秀なクリエイターが集う新たなクリエイティブ発信拠点が誕生しました。

「多治見の企業の皆様の新製品開発・ブランド立ち上げ。イメージチェンジ等色々お役に立てると思いますので、一度是非ご相談ください。実物と実例をご覧頂きながらお話させて頂ければイメージも湧きやすいと思います。」と川合社長。

これからますますの活躍から目が離せません。

CarozzeriaKawai Co.,Ltd  https://www.ccc-japan.com/

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カロッツェリア・カワイ株式会社
住所
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