宮内庁式部職
岐阜長良川鵜匠 代表
杉山雅彦さん(63歳)
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- 2023年09月06日(水)
- 偉人伝
鵜匠の家に生まれて伝統の技を受け継ぐ
ぎふ長良川の鵜匠は世襲制で、日本で唯一「宮内庁式部職」という正式な肩書があり、現在6人いる鵜匠の代表が杉山雅彦さんです。子どもの頃から父と漁に出かけ、船の上から見た鵜飼の迫力に興奮し、家業を継ぐのは当然のこととして育ちました。高校3年生のとき父が急逝、東京の大学進学を諦め、鵜匠の修業をしながら通える名古屋大学経済学部に入学、そこで勉強したことが鵜飼事業のエッセンスに役立っていると言います。
杉山さんは23羽の鵜を飼い、朝は首をなでながら反応を見て、身体の力を推し量ります。昼は鵜がストレスをためないようにゆっくり水遊びをさせます。その日の状態の良い鵜を10羽から12羽ほど選んで、夕方からの漁に連れて行きます。若いときは、よく働く鵜に仕事をさせ過ぎて早くに亡くしてしまったという失敗も経験したそう。息子も鵜匠になることは決まっていて、伝統の技を受け継いでいくと話しました。
見どころは、鮎(あゆ)がたくさん取れてくると、鵜匠が発する「ホウホウ」の声も次第に大きく、甲高くなっていくのでぜひ見てほしいと教えてくれました。
ぎふ長良川の鵜飼
2023年5月11日(木)~10月15日(日)
- お問い合わせ
- 岐阜市鵜飼観覧船事務所
- 住所
- 岐阜県岐阜市湊町1-2
- 電話
- 058-262-0104
- 休業日
- 2023年9月28日(木)、増水などによる
- HP
- ぎふ長良川の鵜飼 (ukai-gifucity.jp)
(Adachi Masako)
月刊紙『マイタウンとうと』編集長。東京都出身。短大卒業後、証券会社で営業、新聞社系出版社で編集を経験。子どもが小さいときは時間で終わる公的機関でパートをし、その後編集復帰。カルチャーもスポーツも何でも興味が湧いたことには直接足を運び、自分の目で見ることを心掛けています。一方、家で過ごすのも大好きで、週末は家から一歩も出たくない気分の日もたびたび…。