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【大会史上初4連覇】中京高等学校軟式野球部
多治見市出身 垣内惺矢選手

    • 2025年09月03日(水)
    • スポーツ

中京高校軟式野球部が大会史上初のV4、14回目の全国優勝を達成!
多治見市在住の垣内惺矢さんに話を伺いました。

記念すべき第70回全国高校軟式野球選手権大会は、8月29日に明石市の明石トーカロ球場で決勝戦があり、中京高校(岐阜県瑞浪市)が3-2であべの翔学(大阪)にサヨナラ勝ちし、大会史上初の4連覇、14回目の優勝記録を更新しました。

中京高校が1点を追う9回二死走者なしの場面で、1番センターの垣内惺矢(せいや)さん(3年・多治見市大畑町)がヒットで出塁し、ベンチに向かってガッツポーズしながら鼓舞。
その後逆転サヨナラの劇的な勝利をおさめました。

試合を振り返って

垣内さんは週明け登校し「今日学校でみんなにどんな気持ちだった?と聞かれたんですが、集中していたからなのか、打てる、打てないということも考えず、負ける気がしなかった」「あんなに自分たちの打線がつながり、上手くいった試合はなかった」と振り返ります。

グランドに掲げられた「破天荒魁(はてんこうかい)」は3年生が決めた言葉

昨秋、今年の春の大会は共に勝てず、人数の少ない3年生でした。
この試合の終盤、ベンチの2年生以下は泣いている人が多かったのに、3年生は笑っていて、「自信があったから」心から決勝戦を楽しんでいたそうです。
垣内さんはその理由を、「誰よりもグランドで走り、投げ、打つ練習を長時間してきた。この(中京高校軟式野球部の)グランドはスマホの電波が通じないので集中できました」と笑いながら分析します。
あべの翔学とは一番練習試合をした相手でしたが、一度も勝てなかったそうです。

野球の楽しさ。将来への夢

垣内さんは、小学校5年生で多治見の根本クラブで野球を始めます。南ケ丘中学では硬式の東濃リトルシニアに入団しますが、1年生の途中で家庭の事情から辞めました。
「野球はもういいや」という反抗的な気持ちがありましたが、2年生の体育の先生が甲子園経験者で、垣内さんに「何で辞めたんだ?」と声をかけてくれ、野球チームが書かれたメモを渡されたそうです。
メモに書かれた多治見ジュニアクラブの体験に行ったところ、「野球が楽しくて」再開しました。

歴代の優勝碑の前で

卒業後は日本体育大学への進学が決まっており、軟式野球を続けます。
「まずは大学で日本代表に選ばれることを目標にします。卒業後は高校軟式野球の指導者になりたい。けれどこのほぼ完成された母校ではなく、他の学校で、ここで学んだことを活かし、全国大会で中京高校を破りたい」
母・美智さんには「野球を始めさせてくれ感謝しています。朝早くからお弁当を作ってくれたり、お金をかけてくれたね。これからは自分でご飯を作り、(将来は)仕送りします」と感謝の言葉を語ってくれました。

軟式野球部グランド