【コロナ対策】番外編 エンタメモ~コロナ禍の中で
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- 2020年04月23日(木)
- いいね新聞生活
笑わせたい
政府が緊急事態宣言を出す9日前、日本の喜劇王、志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎のため、命を落とした。
芸能界にとってもコロナの影響は甚大だ。連日、流れてくるネガティブなニュースを目にし、デスクとして沈みがちな日々を送っていた。そこへ、この訃報。志村さんの死を伝える紙面を作りながら、心が折れてしまいそうだった。
一度、取材する機会があった。素顔は無口で人見知り。ほとんど目を合わせてもらえなかった。なかなかコメントを引き出せなかったが、こちらも黙って帰るわけにはいかない。必死で問い続けた。
だんだんとうち解けてくれて、たどりついたのがこの言葉。「子どもの笑い声っていいよね。あの声は舞台でしか聞けないからね。笑わせたいんだよね」。生の舞台にこだわる理由がわかった。
お笑いの達人になると、文化人や政治家への道に進む人もいる。でも、志村さんは、生涯一コメディアンとしての姿勢を貫いた。
追悼番組でコント集を久しぶりに見た。毎週土曜午後八時、テレビの前で「志村、後ろー」と叫んでいた世代の私。笑いながら、涙が止まらなくなった。(山崎美穂)
(2020年4月14日付中日新聞夕刊より)※この記事は、中日新聞社の許諾を得て転載しています。
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