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『やきもの入門~多治見の近世編~』【多治見市文化財保護センター】

    • 2023年02月03日(金)
    • イベント

令和2年に開催した「やきもの入門~多治見の古代中世編~」に続く、「やきもの入門」第2弾

本企画展では近世編として、江戸時代に多治見や周辺地域でつくられたやきものを紹介します。

江戸時代になると、それまでの窖窯や大窯より熱効率と量産性に長けた連房式登り窯が九州から伝わり、織部や御深井などの優れた陶器が生産されます。その後、江戸時代中期には茶陶を中心に生産していた江戸時代初期までとは大きく変化し、茶道具に加え徳利などの日常雑器が大量に作られました。鉄釉の茶碗や徳利、掛け分けをした鎧手茶碗や御深井釉製品、色絵製品も登場します。

さらに江戸時代後期には磁器の製法が瀬戸から伝えられ、陶器よりも固く焼締まり、緻密な素地である炻器染付の製品や磁器製品が市之倉などでいち早く作られます。特に炻器染付製品は、当時まだ高価であった磁器製品と比べて安価で、江戸などの都市の周辺地域にも広く普及していきました。

連房式登り窯によって大量に生産されたこれらのやきものは、陶器商によって日本各地へと輸送されていきます。西浦家は、多治見を代表する陶器商のひとつで、当時多治見村で「西浦屋」という屋号でやきもの販売を行っていました。また西浦屋は大坂と江戸に出店し、多治見村の本店とともに中央市場へも参入しています。こうした美濃焼の販売ルートの確立や、炻器・磁器づくりの技術が、明治時代以降の海外向け製品を生み出す土台となりました。

内容
『やきもの入門~多治見の近世編~』
会期
2023年2月6日(月)~ 6月23日(金)
9:00~17:00
※最終入館16:30
場所
多治見市文化財保護センター
岐阜県多治見市旭ヶ丘10-6-26
休館日
土・日・祝日
※土日特別開館日 3月11日(土)・6月4日(日)
入館料
無料
アクセス
●電車・バス JR多治見駅北口より東鉄バスにて
桜ヶ丘ハイツ線・緑ヶ丘線「桜ヶ丘1丁目」または「美濃焼団地前」下車徒歩5分
●車 多治見ICより10分

◆新型コロナウィルス感染予防の為、来館される際はマスクの着用と手指の消毒にご協力ください。感染状況によっては、企画展を中止・変更する場合があります。

【本記事の問い合わせ先】
多治見市文化財保護センター
0572-25-8633