マイティラインとは

やっぱり紙って、ちょっといい。

    • 2025年05月31日(土)
    • 新聞女子、始めます!

こんにちは。新聞女子ライターりょうこです。

先日ふと立ち寄った本屋さんで、懐かしい感覚が蘇りました。平置きされている本の表紙。どれにしようか迷って、なんとなく手に取った一冊。本屋さんには「探していなかったものと予期せず出会う」という“セレンディピティ”があります。

効率とは真逆の“遠回り”の中で、思いがけない発見があることが嬉しく、その感覚は紙の新聞にも似ています。

今やスマホでニュースを見るのは当たり前。どんなタイミングでもすぐにチェックできるし、自分の興味がある話題だけを追いやすい。けれど、そこには“興味の外の世界”に触れる機会が、ほとんどありません。

一方、新聞を開くと、自分がスマホでは選ばなかった情報が次々に飛び込んできます。見出しや写真が目を引き、予想外の特集にページを止められる。読もうと思っていなかった記事に、なぜか心をつかまれる — そんな感覚がそこにはあります。

知性が導く充足感は「効率」や「スピード」だけでは測れないと思います。年齢を重ねるごとに「道草」や「スロー」、なにより感性の余白を大切にしたい。そんな気持ちが強くなりました。

便利なものが溢れている今、あえて寄り道をしたり、本屋に立ち寄ってみたり、なんとなく紙の新聞をめくってみる。

そんな余白にこそ、自分を少し豊かにしてくれる“何か”があるのではないでしょうか。これからも、どちらか一方ではなく、どちらの良さも楽しんでいこうと思っています。