年が明けた。同じ場所で新年を迎える人もいれば、大きく変化した環境の下でスタートを切る人もいる。垣越は後者のうちの一人。今年から打撃投手を務めることになった。

「自分が現役のときは裏方さんにお世話になった。今度は自分が選手の役に立てるように」

現役時代は左肩痛などに悩まされて1軍での登板なし。山梨学院高では140キロ超だった直球は2、3年前から120キロ台になっていた。昨年10月の戦力外通告後、球団からスタッフ転身を打診された。二つ返事で話を受けると、昨年11月の秋季キャンプから練習に参加。周囲から「もっと休めばよかったのに」と言われたが、早く仕事に慣れたい気持ちが勝った。

「今度は打者に気持ちよく打ってもらえるように、いろいろと覚えていきます」。裏方として迎える第2の人生を応援していきたい。

長森　謙介