米ナショナルズと契約合意した小笠原は、出国するワシントン・ダレス国際空港で祝福を受けていたという。

「外資系航空会社の便だったんですけれど、客室乗務員から『おめでとう』と伝えられました。報道を見ていたんですかね」。うれしくて、ニッコリ応じたという。

祝福は続く。羽田空港到着後、大荷物の郵送手続きをしていた際も「おめでとうございます」と声を掛けられたのだとか。神奈川・藤沢市の実家に泊まって、名古屋へ向かう。最初に向かったショッピングセンターでは「わっ！頑張ってください。テレビの中と声が同じ！」と驚かれながら、祝われた。

お祝いの言葉を伝えられるたびに感じたのは「僕だけの夢じゃなかったんだ」。夢を与える側は大変で、喜びに浸る時間は一瞬。記者もメジャーのマウンドで投げている姿が見たいひとり。リクエストは次から次へとやってくる。ファンとは勝手なものなのです。

川本 光憲