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【コロナ予防】新聞で正確な情報を!/新型コロナQ&A【医療体制】急拡大の「第5波」影響は

    • 2021年09月30日(木)
    • いいね新聞生活

自宅療養を開始宿泊施設増へ

新型コロナウイルス感染症の医療体制についてお答えします。(浜崎陽介)

 感染者が急増した第五波の特徴は。

 50代以下に急速に感染拡大し、10代以下の家庭内での感染例も目立ち、外国人も8月下旬から増えています。

クラスター(感染者集団)は、第三、四波と比べ飲食店は少なく、職場が多くなっています。

 医療体制に変化はありましたか。

 第五波で患者が急増したため、岐阜県はそれまで維持してきた「自宅療養者ゼロ」を転換。8月28日には自宅療養者が932人に達しました。

軽症者らを受け入れる宿泊施設を増やすなどし、9月11日時点で61人まで減っています。

 病床の状況は。

 計817床を確保しています。59床が重症患者用。5日時点の重症者は過去最多に並ぶ24人、12日時点でも16人と厳しい状態です。

 宿泊療養施設とはどのような施設ですか。

 第五波を受けて332床を追加し、9月10日時点で県内のホテル十施設に1,463床あります。今月中旬までに1,566床まで増やす計画です。

軽症者は県が用意した車で入所し、室内で過ごします。全施設に看護師が常駐し、羽島市の「ホテルKOYO」には日中、医師を配置。

その他でも何かあれば医師が電話での緊急呼び出しに対応します。看護師が各部屋に電話し、一日三回体調を聞き取ります。

 施設からの退所基準はありますか。

 岐阜県の場合、症状が出た人は、発症日から10日間経過し、かつ症状が回復してから72時間経過していれば退所できます。無症状の人は検体採取日から10日間経過することが条件です。

 自宅療養とは。

 保健所が年齢や基礎疾患の有無、病状などから調整します。酸素飽和度の測定器や体温計を配り、看護師による体調確認を毎日行います。

24時間の電話相談窓口を設け、病状の悪化時は、遠隔診療や訪問診療、入院措置などで対応します。また、レトルト食品や生理用品といった生活必需品も配布しています。

 濃厚接触者になった場合の対応は。

 患者との同居や長時間の接触、至近距離かつマスクなしで15分以上の接触があった場合などに保健所が聞き取って濃厚接触者を特定しています。

検査を受け、最終接触日から14日間の行動自粛と健康観察が求められます。

(岐阜県への取材から構成)

(令和3年9月14日付中日新聞朝刊より)
※この記事は、中日新聞社の許諾を得て転載しています。