異色の経歴を持つスタッフが加わった。3月から打撃投手となった福森琉生（りゅうき）さんだ。愛知県小牧市出身で沖縄育ちの20歳は今春のキャンプでのふとした縁で竜のジャージーに袖を通した。

熊本・秀岳館高を卒業後、沖縄国際大に進学したが、独立リーグ入りを目指して中退。資金集めのため、1軍のキャンプ地・北谷で練習補助のアルバイトをしていると、キャッチボール相手を務めていた和田打撃コーチに見初められ、選手相手に投球することに。とんとん拍子に打撃投手として採用する話が進んだ。

設けられた最終試験。「投げてごらん」とミットを構えていたのはなんと立浪監督。ド緊張の中堂々と投げ込み、正式採用を勝ち取った。「拾っていただいたので恩返ししたい。若々しく頑張ります」。20歳の若人は今後、プロ相手に何万球と投じることになる。

後藤　正樹