マイティラインとは

忘れられない小笠原の顔がある。…

    • 2025年02月15日(土)
    • ドラ番記者プラール

忘れられない小笠原の顔がある。先月下旬、米ナショナルズと契約した左腕は一時帰国した。地下鉄で自宅最寄駅に着くころだった。

「ちょっと会いませんか?」携帯が鳴った。
記者にとってはご近所さんでもある。駅へ向かい、改札から出てくるのを待った。そして来た。そのときの表情は、どんな言葉で形容できないほど喜びにあふれていた。

「おめでとう! やったね!」思わず声が出る。オジサン記者は抱きついた。両腕にどうしても力が入る。負けない力で抱きついてきた左腕。

人の幸せがこれほどうれしく感じるものか。「よかったなぁ。よかったなぁ」と左腕をさすった。「ちょっと、声が大きいですよ」。照れくさそうにする小笠原の声を聞いて、声のボリュームを下げた。出てきた言葉はまた「よかったなぁ」。本当によかったです。

川本 光憲