「最後の晩さん」は意外なものだった。13日にスプリングトレーニングに参加するため渡米した大リーグ・ナショナルズの小笠原。記者は沖縄から大阪・伊丹空港に行き、機上の人となる左腕を見届けた。

ビザ（査証）の手続きの関係で渡米前日の12日深夜に大阪入り。プロ入りから9年間過ごしてきた名古屋での最後の食事は何だったんだろうと気になった。返ってきた答えは、「最後はサイゼリヤに行きました」。高級焼き肉でも高級中華でもなく、庶民の味方のファミリーレストラン。「とにかくいっぱい注文しておなかいっぱい食べましたよ」と少年っぽいいたずらな笑みを浮かべた。

「毎年この時期にはこっちにいることはないので変な感じですよね」とつぶやきながら、空港ロビーで搭乗時間を待っている時にはスマホを手にしてドラゴンズのネットニュースをチェック。ブルペンの映像まで確認していた。メジャーで活躍した後にはドラゴンズで現役最後を迎えてほしいー。竜党みんながそう願っている。

谷 大平