両膝を深く折って、お尻を大きく落とした。バントの構えで顔をバットに近づける。その姿からも新外国人・ボスラーの真面目さがうかがえた。

20日のナゴヤ球場。打撃練習を再開していないはずの助っ人がバットを持って屋内練習場へ行った。もしかして打つのかな―。向かってみると、打撃マシン相手にタイミングを取る動作を繰り返して、「見ておくことが大事なんだ」と目慣らしをしていた。

雰囲気が変わったのは数球後。バントをし始めた。中長距離砲だから、母国の米国でも犠打をするという機会は多くなかったそう。しかし、一生懸命バットに当てて、何とか転がしていた。現在は上半身コンディション不良からの復帰を目指す。獲得にも関わった大塚巡回投手・育成コーチによると、「もうちょっと、もうちょっとです」とのこと。打ってよし、バントもよし。ボスラーのマルチな活躍を願っている。

川本光憲