根尾がドミニカ共和国で亡くなった元主砲ブランコさんのニュースに反応していた。もちろん、一緒にプレーしたことはない。テレビ画面に映る長距離砲にくぎ付けになっていたという。

「子どものころテレビ中継で見てましたし、スイングのまねをしていたんです」。岐阜の山間部で育った。飛騨市の少年野球チーム「古川西クラブ」に所属。記憶では小学校5年生。見よう見まねでブランコのスイングを再現したという。

「試合でブランコの打ち方をしてホームランを打ちました」。根尾は左打ちだから、鏡に映したような左バージョンだった。

根尾は24歳。幅広い層のファンそれぞれがブラ砲への思いはある。右腕はナゴヤ球場で鍛錬を積み1軍マウンドを狙っている。いつか、根尾の投球フォームをまねる子どもたちが出てくるような選手になれますように。

川本光憲