相手が強ければ強いほど燃える。「開幕が昨年日本一のDeNA。いいじゃないですか。勝てば一気に勢いに乗れますよ」。声の主は松中打撃統括コーチ。強者を倒すことにこだわりを持つのは、現役時代から変わらないスタイルだ。

数字が物語っていた。松中コーチが現役時代に最も本塁打と打点を稼いだのは、当時の西武のエース・松坂大輔。2005年7月15日の西武戦（ヤフードーム）では平成の怪物から1試合3発を放つなど計12本塁打、34打点。ちなみに松坂が最もホームランを打たれた打者も松中コーチだった。

「やっぱり強いチームに勝ったり、好投手を打ってなんぼだと思っていた。上を狙うチームなら、こうでなくちゃ」。平成の三冠王が説く強者のメンタル。逆襲を期す中日にどんな影響を与えるのか、注目だ。

長森謙介