マイティラインとは

テレビ画面が…

    • 2023年07月21日(金)
    • ドラ番記者プラール

テレビ画面が付いた瞬間に架かった美しい放物線を今でも鮮明に覚えている。1999年、オールスター第1回の初回。全パの3番・イチローが当時ルーキーだった巨人・上原からバックスクリーンへ放ったホームラン。記者が初めて見た球宴であり、今でも最も印象に残っている場面だ。

当時はパ・リーグの試合を見る機会はごくわずか。日本シリーズかオールスターくらいしかなかった。「松坂投手の剛速球、すごかったな」、「小坂選手の守備範囲、広すぎでしょ」。翌日、教室で友だちと話したのもいい思い出だ。

今は交流戦もあるし、セパ問わず試合も簡単に見られる分、“プレミア感”は薄れつつある。そんな中で選手たちはファンの印象に残る瞬間をつくろうと工夫していた。十数年後、「2023年の球宴のあの場面がよかった」と話す人がいてくれればいいな、と思う。

長森 謙介