確かに、涌井は「変化球はいつでも投げられます。ブルペンは真っすぐだけになると思います」と言っていた。見ている限り、キャンプインからずっと真っすぐだけ。20日のシート攻撃でいきなり変化球を投げた。

記者は、シートの前に、ブルペンで変化球を投げる過程があるのだろう、と勝手に思い込んでいた。それが万人に当てはまる順序だと決め込んでもいた。その分シート打撃での変化球に驚いた。

2015年から3年間、ロッテで指導者とプレーヤーの関係だった落合ヘッド兼投手コーチに尋ねた。「（涌井にとって）普通だよ」とのこと。調整法はシーズンに入っても同じ。試合前ブルペンで真っすぐだけ投げて、プレーボールを待つという。もう一発、ビックリした。

右腕が変化球を投げるのは、キャッチボールの最後。相手に球種を通告して、数球投げている。どういう経緯で変化球を投げないまま、試合に入るようになったのか、聞いてみようと思う。

川本　光憲