16日の阪神戦が開催された豊橋市民球場。試合前、球場に隣接する陸上競技場で中継ぎ投手陣がウオーミングアップをしていた。一通り体を動かすと、なにやら全員が一カ所に集まり、ペンを走らせている。寄せ書きのように練習球にサインしていた。

呼びかけていたのは、守護神のライデル・マルティネスだという。サインボールはファンにプレゼントするため。

「1軍で出始めたくらいかな。みんなの都合を見ながら、お願いしてるんだ」

ボールを手渡したファンのうれしそうな様子を眺めながら、「喜んでもらえて何よりだよ」と笑っていた。

投手陣の練習はセンター奥で行われるため、普段は遠目でしか見ることができない。間近で見られたからこそ、知ることができた守護神のサービス精神。ぜひ続けてほしい。

長森　謙介