『枕草子』から学ぶ、古来からの雑草の利用法
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- 2024年03月27日(水)
- 偉人伝
龍谷大学農学部資源生物科学科で植物雑草学を学ぶ李恩注さん(4年・多治見市大針町)は2023年6月ごろから、枕草子の文中にある「みくりの簾」の研究を始めました。
清少納言が、田舎の家で見た風景として登場する平安時代の簾を同科の友人と再現に挑みました。
「みくり科の草は茎が細く簾には不向き。ウキヤガラ(水辺や湿地に生息)と間違えていたのでは」と推測。
簾の編み糸には、同一の地域で採取でき、繊維が取れるクズを利用。クズのつるを文献に添ってゆでたり、腐らせたりと思考錯誤し、今まで実証に至らなかった簾を完成させました。
クズは電車の線路脇や高速道路脇などにも生え、生命力が強く駆除しづらい厄介者として認識されています。
「繊維が固く面倒だけど、それだけしっかりしているから糸に向いている。雑草にもそれぞれの役割があるはず。他にも使い方があるのでは、という目で自然を見られるようになった」と、雑草が生える恵まれた土壌に目を輝かせます。
今回の研究が、歴史的な発表につながることを期待します。
李恩注さん
2018年に大手WEBでは載らない岐阜県多治見市近辺に特化した情報を集め公開スタート。
中日新聞の月刊ミニコミ紙『マイタウンとうと』の記事も一部配信。
マイティーラインに公開している情報のダイジェストを毎週(水)(金)正午にLINEトーク配信しています。