やっぱりプロ野球選手の運動能力はとてつもない。9日の試合前練習で小笠原がフェンス際をダッシュする姿を見てあらためて思わされた。

「そんなに速くないですよ。きょう走ったのが90メートルでタイムは10秒9ぐあいですから」。そうさらりと話したが、単純な100メートル換算でも12秒1。やはり速い。何よりも180センチ、93キロの筋肉質な体格で疾走する姿はまるでアメリカンフットボールの選手のようだった。

竜党にもおなじみのがっしりした下半身。その瞬発力があるからこそ150キロの剛速球も生まれ、フォームの安定にもつながっているのだろう。試合前練習ではフリー打撃の打球を外野で追いかけるのも左腕にとってはおなじみ。「ボールを追いかけると自然に全速力になるじゃないですか。あれももちろん練習の一環ですよ」。一つ一つの動きの積み重ねがマウンドでの投球につながっている。

谷　大平