月刊紙マイタウンとうと連載「終活」100話記念インタビュー
虎渓山永保寺 保壽院第28代住職 虎山義秀さん
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- 2024年09月05日(木)
- 偉人伝
「酒は飲む、たばこは吸う、運動はしない。体にいいことは何もしてません」
と苦笑する虎山さん
緊急事態をいかに平常心で乗り切るか
月刊紙「マイタウンとうと」連載「終活」の執筆者である、虎渓山永保寺塔頭の保壽院 第28代住職虎山義秀(とらやま・よしひで)(71)さん。
高校生の頃から微分積分に興味があり、寺を継ぐことは決まっていましたが、「どうせ坊さんになるなら、その前に好きなことをやろう」と花園大学を中退し、東海大学工学部航空宇宙学科に入学、好きな世界に没頭していました。
卒業して多治見に戻り、これからの布教活動にはインターネットの活用が効果的だと考え、全国に先がけて保壽院のホームぺージを開設、創建以来約700年分の檀家(だんか)の過去帳などをデータベース化しています。
「時代と共にツールが変わり、やり方を変えています」と、現在は携帯電話3台持ち。しかしメールやSNS などのやりとりは全てパソコンで、データベース化など一日中パソコンの前に座って作業をしているそうです。
毎月第1土曜日に保壽院別院で開催している「終活講座」を始めたきっかけは、「老人施設などに行くと、お墓、相続、家の処分の3つに関する質問が多く、各専門家を集めた一般社団法人多治見ストーリーを立ち上げ、誰でも相談できる場所を作りました」。そこで虎山さんは、「解決方法はこれしかないということは言わず、3つの方法を提示、選ぶのはあなたですよ」と答えているそうです。
保壽院の三門は、岐阜県東濃地方では珍しい朱塗り
最近ではコロナ禍が起こりましたが、戦争や地震など、みんな人生で一回ぐらいは「緊急事態」を経験します。その時に平常心でいかに乗り切れるかが大切だと話し、「異常時に慌てずにいられるには、普段から人と話す、ペットの世話、ゲームをするなど、何でもいいので、自分の心のよりどころをつくっておいてください」。
多治見ストーリー作成のエンディングノート(非売品)
- 日時
- 毎月第1土曜日 14:30~16:00 入場無料
- 場所
- 保壽院別院(岐阜県多治見市山下町4-1)
- 主催
- 一般社団法人 多治見ストーリー
- 申し込み・お問い合わせ
- 保壽院(岐阜県多治見市虎渓山町1-40)
- 電話
- 0572-22-3669
(Adachi Masako)
月刊紙『マイタウンとうと』編集長。東京都出身。短大卒業後、証券会社で営業、新聞社系出版社で編集を経験。子どもが小さいときは時間で終わる公的機関でパートをし、その後編集復帰。カルチャーもスポーツも何でも興味が湧いたことには直接足を運び、自分の目で見ることを心掛けています。一方、家で過ごすのも大好きで、週末は家から一歩も出たくない気分の日もたびたび…。