“三足のわらじ”をはいて 陶芸家 伊村俊見さん
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- 2025年01月23日(木)
- 偉人伝
陶芸家・多治見市美濃焼ミュージアム館長
伊村俊見(いむら・としみ)(63)さん
2024年4月から岐阜県多治見市東町にある多治見市美濃焼ミュージアムの館長を務める陶芸家の伊村俊見さんは大阪の曽根崎生まれ。5歳の頃、父が土岐市に窯を築き、10歳から現在に至るまで岐阜県瑞浪市在住です。
金沢美術工芸大学彫刻科を卒業し、「母の方が後を継いでほしかったんです。焼き物は分からなかったけど、消去法で家業でもやるかあと、むっちゃええかげんな気持ちですよ」と苦笑します。
焼き物を学ぶため岐阜県立多治見工業高校専攻科に入学、その後、同校の教師として生徒の指導を行い、全国のセラミックス関係の学校との研究会の運営、また陶芸作家として最前線で活躍する生活を30年間続けました。
「教師を退職したらのんびりやろうと思っていたら館長のお話しがきました」と現在は作家、非常勤講師、館長として“三足のわらじ”をはき、「どうにかこうにかやれてます」。
作家としては、身長182㎝から制作されるダイナミックな黒陶が代表作です。
退職したら薪窯で制作しようと考えていたが、「時間がなくって」
東京の草月会館で展示された黒陶。メタルのような輝きを放つ
多治見市美濃焼ミュージアムは「地方の窯業地にある美術館としては他にないほど、日本の焼き物の大きな流れ、現代までが一目瞭然できるコレクションがそろっています。ぜひ足をお運びください」。
(Adachi Masako)
月刊紙『マイタウンとうと』編集長。東京都出身。短大卒業後、証券会社で営業、新聞社系出版社で編集を経験。子どもが小さいときは時間で終わる公的機関でパートをし、その後編集復帰。カルチャーもスポーツも何でも興味が湧いたことには直接足を運び、自分の目で見ることを心掛けています。一方、家で過ごすのも大好きで、週末は家から一歩も出たくない気分の日もたびたび…。