6日のDeNA戦で球団の日本人最速記録を2㌔上回る160㌔を計測した勝野。記者は何となく“予感”があった。

前日5日のデーゲームの試合後。1軍に昇格したばかりの勝野に帰宅する車へ乗り込む前に話を聞きに行くと、「きょうこれから練習行ってきます」との言葉に驚いた。もう時間は午後7時近く。この時間から？

詳しく聞くと、自宅で夕飯を食べた後に名古屋市内のブルペン投球ができる施設で午後9時から1時間ほど練習したそう。「行くのは2度目だったんです。体は確かにきついですけど、やらなきゃいけないですからね」。鉄壁のリリーフ陣をそろえる中日で勝ちパターンに入るのはもちろん、1軍で生き残るのも熾烈（しれつ）だ。「前日の夜に練習している時に次の登板で160㌔を出そうと思ってたんですよ。このままの調子を続けていきたいです」。多士済々のブルペン陣に「160㌔右腕」の肩書はひときわ目立つに違いない。

谷大平