今年のドラフト1位は青学大・中西の一本釣りに成功。会議当日は報道陣もあらゆるケースを想定している。記者は最初、亜大で待機していた。

中日が中西の交渉権を獲得し「外れ1位」はなし。亜大は斉藤が広島2位、山城が巨人3位指名を受け、この時点で会社から一報。「亜大は引き上げて、次はここに行ってほしい」と中日の指名の可能性があるかもしれないチームの会見場に移動指令。亜大・武蔵野キャンパスから最寄りの武蔵境駅へダッシュした。

しかし、次なる目的地に向かっている最中にまた一報。「（他球団に）指名された。次はここに向かってほしい」。すぐに路線変更すると、数分後に「ごめん。また取られた」。あたふたしているうちに新宿駅に到着すると「６位の子。東洋大！」と連絡。急いでタクシーに乗り、東洋大・白山キャンパスまで約30分。花田の取材に間に合ったときの安心感たるや。ドラフト取材の醍醐味（だいごみ）でもある。

土屋あいり