高橋周が右ふくらはぎ肉離れで出場選手登録を抹消された。背番号3にとってはチーム内の序列をひっくり返す、息の詰まるような1カ月間だっただろう。

キャンプは2軍読谷球場で過ごした。取材期間中、1度だけ読谷球場へ行った。到着して、目が合った。何か声を掛けるタイミングか。

「支配下65番目（現在は67選手）からだなぁ」。記者は高橋周の置かれた立場が支配下契約選手の最後だと感じていた。返ってきたのは「うん。元気出して野球やるわ。それしかないっしょ」。

その時点では、まさか開幕スタメンだなんて、まさかチーム初打点を挙げるだなんて思わなかった。開幕から2週間。唯一のフルイニング、チームトップのヒット数を放って、ひと休み。65番目からスタメンをつかむエネルギーは相当なもの。少しだけ体を休めて、また力を出せばいい。

川本　光憲