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明治30年創業 うなぎの焼きにこだわる
老鰻亭 魚関(うおせき)

    • 2024年06月28日(金)
    • グルメレポート

創業百年を優に超す、多治見の鰻の名店。大将の焼きにこだわる鰻の味を堪能することができます。

場所

土岐川に架かる多治見橋の北側、店舗前には風情ある柳の木があり、格式を感じる白い建物が「老鰻亭 魚関」です。

JR多治見駅南口から徒歩10分ほど、駐車場は目の前と道路をはさんで第2駐車場があります。

外観・雰囲気

土岐川からの風に乗ってか、うなぎを焼く香ばしい匂いが辺りを包みます。

柳の木の下には、陶芸家で「瀬戸黒」の人間国宝・加藤孝造さんの筆による「鰻塚」の石碑が建っています。創業は明治30年と、百年を優に超える伝統ある名店にふさわしく、入り口から上品な佇まいで、店内はゆったり座ることができ、個室もあり落ち着いた雰囲気です。

2階には大人数の宴会を楽しむことができる部屋が用意されています。

お店のおすすめ

「お客様からうな重は?とよく聞かれますが、多治見はやきものの町なので、うな丼を味わっていただきます」と女将お薦めの「うなぎ丼」上・六切、肝吸を付けていただきました。

大将の村手洋之さん(57)が太鼓判を押す、「外はパリッと、中はふわっと、トロっと、そしてうまい」と、四拍子が揃ったうなぎ丼。50年以上の付き合いのある問屋から仕入れているという鰻は15分程と長く焼きながら、香ばしくして味わい深く、秘伝の甘めのタレでいただきます。

上品なお品書きを開くと、魚関の歴史、櫃まぶし・白焼き・う巻・うざくなどや、予約でコース・懐石料理をいただくこともできます。

まとめ

魚関の四代目になる村手さんは、日本料理の名店、東京の吉兆で5年間の修業を経て、多治見に戻ってきました。父の代までは陶器で栄えた町で、大宴会のできる店として発展。東京の「吉兆」というブランドのある店で働いてきた村手さんにとって、最初は何もかも違う環境の中でやっていくことが難しかったと振り返ります。

「そこでふっと考えたんです。吉兆にないもので、うちにあるものは何か。宴会料理の中でも評判の良い、鰻を使わない手はないなと再認識。よしっ、これでいこうとギアが上がりました」と、鰻の店として舵を切ることになりました。店舗を改装し、個人客の席数をそれまでの2倍としました。技を磨いてきた懐石料理にも力を入れ、自分のやりたいことを少しずつ実現していきました。

実は今、後を継ぐ息子さんと共同で、魚関は「天然の鰻不使用宣言」をしています。理由を伺うと、「10年程前から鰻の稚魚不足から鰻の値段が高騰し始めました。本当は天然を使いたくなります。しかし、この先も鰻を食していくものとして、稚魚を生む天然の鰻を使ってはいけないと考えたんです」

最後に、「鰻の町、多治見にはたくさんの名店があり、その一つに数えていただけるようになりました。これからも『一焼入魂(いっしょうにゅうこん)』で、精進していきます」と語ってくれました。

住所
岐阜県多治見市本町4-32-1
営業時間
【昼】11:30~13:30(L.O.)【夜】17:00~19:30(L.O.)
定休日
不定休
駐車場
20台(第2駐車場有)
電話
0572-22-5355
HP
老鰻亭 魚関 公式ホームページ

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