藤嶋が何だかうれしそうだった。21日の大阪から広島への移動日はマツダで練習だった。強烈な日差しを受けた足元がキラキラと輝いてみえた。

「これ良いですよね。かっこいいでしょ」。アップシューズが新調されていた。白色のニューバランスは、ドジャースの大谷モデルだった。「アップシューズが壊れたんですよ。それで、大阪で受け取れるようにアマゾンで注文しました」

野球選手の場合はそれぞれ使用しているメーカーのスタッフが球場に届けてくれたり、郵送してもらうケースが主流だ。その手間や時間と比較すると、自らスマホをポチポチして購入した方が早いという考えに至ったのだ。

「ほんと便利な世の中ですね」。藤嶋はしみじみと話っていた。確かに少し前では考えられないなぁ。

土屋善文