東京ドームに到着したチームバスから降りて球場入りする井上監督に、「ほいっ」という声とともに、手のひらサイズの何かをもらった。袋には「ぼくらは　みんな　いきている」と書いてある。はて…。

調べてみると、高知県のお菓子。同県出身の漫画家で絵本作家のやなせたかしさんに関連していた。作詞した「手のひらを太陽に」の一節にある「ぼくらは　みんな－」だった。

封を開けて食べてみた。あんこにユズの香りがほんのり漂う。やなせさんの地元は、ユズ栽培が盛んだった。

チームは11月、高知県内で秋季キャンプを張る。ユズの花言葉は健康美。ハツラツとした若人が、強くたくましくプレーヤーとしての質を高める。シーズン終了とともに、今季4位からの逆襲は始まった。どんな高知キャンプになるのか。楽しみにしていたい。

川本光憲