マイティラインとは

後輩へ向ける温かいまなざし

    • 2020年06月22日(月)
    • ドラ番記者プラール

「要するに、おれみたいになるなってことですよね」

1994年に愛知・豊田大谷高から中日にドラフト1位で入団した平田洋さんにアポを取るために電話した時のこと。取材の理由にここ2年連続で地元の高卒ドラ1が入団していることを告げると、そう返ってきた。

一瞬ドキッとしたが、言葉にトゲはない。むしろ慌てて説明するこちらの反応を楽しんでいるようで、取材にも快く応じていただいた。「未練は全くない」「今はテレビで試合も見ないですね」。ただ話が本題からそれた時には、「藤嶋君は上原君を参考にしてるでしょ?そういう自分の好きな選手をまねるのはいいと思うんですよね」とやけに詳しい知識が垣間見えた。

いい思い出はなかったと話していたプロ野球での経験。それでも後輩へ向ける温かいまなざしを感じた。

(谷大平)