14日に1軍に昇格し、20日のヤクルト戦（神宮）で今季初登板となった山井。彼を見ていると、自主練習期間中だった4月下旬に言っていた言葉を思い出す。

「冬来たりなば春遠からじ」　新型コロナウイルスの対策で、全国に緊急事態宣言が出ていた。国民は自粛生活を強いられ、先も見えず、苦しいころ。そんな状況下のある練習日。代表取材を担当した私は、山井にファンへのメッセージを聞くと、彼は自分が好きだという言葉を教えてくれた。

その時の紙面でも紹介したこの言葉は、今は不幸な状況でも、じっと耐え忍んでいれば、いずれは幸せがめぐってくるという例え。私も耳にした瞬間、何だか胸にグッと来るような感じがした。

山井は20日に無失点で「開幕」した。シーズン序盤は苦しんだチームも上昇気流に乗った。この日は平田も戻ってきて、早速活躍した。明るい明日は、きっと来る。そして、もっと明るくなれ―。そう願っている。