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【コロナ対策】新聞で正確な情報を!/新型コロナQ&A【ワクチン㊤】予防効果について

    • 2021年08月26日(木)
    • いいね新聞生活

2回接種で十分な抗体量を

 新型コロナウイルス感染対策の切り札とされ、全国で進むワクチン接種。さまざまな疑問について三回にわたってお答えします。初回は「予防効果」についてです。(向川原悠吾)

 どんな効果がありますか。

 日本では現在、いずれも米国のモデルナ社とファイザー社のワクチンの接種が進んでいます。いずれも当初の臨床試験の段階で、94~95%程度の発症予防効果が確認されています。

インフルエンザワクチンの発症予防効果は6割くらいといわれていますが、変異株の影響で変動し、2割ほどの年もあります。コロナワクチンほど高い予防効果があるものは極めてまれです。

また、8月23日には大阪市と埼玉県川口市で英アストラゼネカ社のワクチン接種が始まりました。先の二社ほどではありませんが、高い発症予防効果があります。

 より感染力が強い変異株が猛威をふるっています。ワクチン効果への影響はありますか。

 コロナの変異株は世界各地で二週間に一回ほど生まれています。モデルナ、ファイザー社製について、変異株によって感染予防率と発症予防率が下がっているデータはありますが、依然高い効果が確認されています。

重症化を防ぐためにも有効です。いずれにせよ、変異により、効果がなくなるというわけではありません。

 なぜ二回接種する必要があるのですか。

 一回だけの接種では、十分な抗体ができるのに個人差があるからです。ワクチンは接種してから約二週間経過しないと効果が得られないので、間隔を空けて接種してください。

それに実際にコロナに感染してできる抗体より、ワクチンを二回接種した後にできる抗体の方が多いとされています。

 接種は二回で十分なのですか。

 接種後、90%の抗体は体内に一年近く残っているという報告があり、これは感染予防に十分な量とされています。

海外では三回目の接種が始まっている国もありますが、日本でも必要かどうかの検討がされています。

(村上啓雄・ぎふ綜合健診センター所長、厚生労働省、県への取材などから構成)

(令和3年8月25日付中日新聞朝刊より)
※この記事は、中日新聞社の許諾を得て転載しています。