マイティラインとは

2022年7月3日。梅津はじっと画面を見つめていた。…

    • 2024年04月17日(水)
    • ドラ番記者プラール

2022年7月3日。梅津はじっと画面を見つめていた。竜が0-3で負けた試合後のヒーローインタビュー。涙を流しながらマイクを握っていたのは阪神・才木。右肘内側副靭帯(じんたい)再建術(通称、トミー・ジョン手術)から1159日ぶりの勝利だった。

「才木投手のあの日の投球とインタビューは心に刺さるものがありました」。22年3月に同じく右肘を手術した梅津にとっては一つの道しるべ。才木だけでなくロッテ・種市や広島・岡田らのリハビリ過程や登板結果を逐一チェックしていた。

14日の阪神戦(バンテリンドームナゴヤ)では才木と投げ合い、13奪三振の力投を見せた梅津。「アマチュアも含めて同じ手術をする人も年々増えている。少しでも響けば」。トミー・ジョン手術経験者2人の姿は同じ境遇の選手に勇気を与えたはず。次は竜の背番号18が誰かの道しるべになる番だ。

長森 謙介