思わず、両手を広げて「止まって!」と声を出した。…
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- 2024年05月02日(木)
- ドラ番記者プラール
思わず、両手を広げて「止まって!」と声を出した。相手は左ふくらはぎ肉離れで離脱している高橋周。4月下旬、リハビリ先のナゴヤ球場へ会いに行った。
その日は、10日の抹消期間を経て再登録が可能となる日だった。背番号3はまず、外野の両翼ポール間を歩き、ジョギングを始めた。スタートを気にしながら、ややギアを上げ小走りに移った。
離脱後、打撃練習は毎日できているという。スイングを見たくて敷地内の中日屋内練習場へ移動した。そのときだった。
「行くよ」という声がした。振り返ると、小走りの背番号3が迫ってきた。出力は8割、もしかしたら9割か。そのタイミングで制止を求めた。聞くと、「6割です」とのことだが、確かな勢いはあった、と感じた。
不意の事態に対応する動き、リアクションが心配なくなってはじめて実戦となる。月内の実戦復帰は間違いなさそう。
再発は許されない。「お大事にね」と声を掛けて別れた。数秒後、記者の背中に聞こえた。「はいよー!」の明るい声。復帰までのステップが順調な証しだと受け止めた。
川本 光憲
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