美濃陶芸協会【第4回】若尾圭介さん
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- 2024年08月19日(月)
- 偉人伝
若尾圭介(わかお・けいすけ)(55)
1969年岐阜県多治見市生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。
2003年美濃陶芸展で美濃陶芸大賞受賞。多治見市住吉町「虎渓窯」。
虎渓山永保寺(岐阜県多治見市)へ向かう坂道の途中、急勾配を上がっていくと、若尾圭介さんの工房がある「虎渓窯」が現れます。
50年ほど前に、若尾さんの祖父が風光明媚な場所で陶芸体験ができる場所として開窯、父がそれを手伝っていました。
若尾さんは物心ついた時からアニメ好き。粘土でマジンガーZを作って焼いてもらっても、釉薬の色は1色だけでつまらなく、陶芸に興味を持てませんでした。
高校生の時、父から「後を継げ」と言われ、反発心を持ちつつも、他に強くやりたいものもなく、まずは大学で彫刻を学びます。
虎渓窯の敷地に置かれた、若尾さんの卒業制作の石彫
卒業して本格的に陶芸の道へ進み、「陶芸とはどういうものなのか、土という素材で表現できるものは何か考え始めました」。
若尾さんの作品は、陶芸教室で出るくず土に赤いベンガラをブレンドした生地、育ったこの地で目にしてきた自然の苔むした緑色を再現した釉薬をかけた作風です。
「彫刻的なものも作りたいですが、今は陶芸的な形を器に落とし込み、美しいバランス追求していきたい」
若尾圭介さんの作品を見るには
◇「若尾圭介作陶展」
会期:2024年8月30日(金)〜9月8日(日) 10:30〜17:00 ※昼休=13:00〜14:00、最終日=16:00まで
休廊日:会期中無休
会場:東海テレビ×美濃陶芸協会 ギャラリー碗[one]
〒461-0005 愛知県名古屋市東区東桜1-14-27(テレピア隣)
電話:052-954-1224
◇虎渓窯(岐阜県多治見市住吉町2-29)
電話:0572-22-0129
*陶芸体験もできます。
公益社団法人美濃陶芸協会(岐阜県多治見市虎渓山町4-13-1)
公式ホームページ 電話:0572-25-5551
(Adachi Masako)
月刊紙『マイタウンとうと』編集長。東京都出身。短大卒業後、証券会社で営業、新聞社系出版社で編集を経験。子どもが小さいときは時間で終わる公的機関でパートをし、その後編集復帰。カルチャーもスポーツも何でも興味が湧いたことには直接足を運び、自分の目で見ることを心掛けています。一方、家で過ごすのも大好きで、週末は家から一歩も出たくない気分の日もたびたび…。