ドジャースが地区優勝を飾って、報道も渡米後初優勝となった大谷の喜びの表情であふれている。53ー56というとてつもない数字も残し、プレーヤーとして、すでに歴史上の人物になっている。

2017年オフの渡米直前に開かれた札幌ドームでのお別れ会見。当時日本ハム担当だった記者も出席しているのだが、そのときに印象に残っているのが「札幌ドームと寮の往復ばかりで野球だけに没頭できた5年間だった」という言葉だ。日本ハムの寮は札幌駅から約1.5キロと利便性も良く、繁華街までも出やすいのだが…。

そういう意味では、名古屋駅から3キロ圏内に選手寮「昇竜館」があるドラゴンズと環境は似ているかもしれない。5年間、本拠地で試合のときはバンテリンドームと昇竜館の往復ばかりで、ほぼ野球にのみ時間を費やしたと置き換えると、大谷が積み重ねてきた時間のすごさが分かる。

土屋　善文