２９日付の本欄を読み、福との会話を思い出した。「誰の変化球が一番すごいか」。この質問に打撃陣が巨人・菅野のスライダー、ソフトバンク・千賀のフォークなどを挙げたのに対し、基本的に打席に立たない中継ぎ左腕の答えは「笠原のチェンジアップ」だった。

「キャッチボールでも（グラブの）芯で捕れないんです」と説明。「昨季までいた若松のチェンジアップも球が来ないけど、笠原のはそれ以上。球が来ない上に、揺れながら落ちてくる。あれは魔球です。そりゃ、打者は打てないと思います」

昨秋の日米野球でも大リーガーを手玉に取った宝刀の使い手は、この日２軍で３イニングを無失点に抑えた。「新潟で投げたかったですけどね」。本人は諦め気味ながら、９月３日に故郷・新潟で行われる巨人戦での凱旋（がいせん）登板はあるのか。

（高橋雅人）

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