今年、竜戦士たちを縁の下で支えていた治療法がある。「高気圧酸素療法」だ。普通の酸素カプセルとは違い、カプセル内の気圧を高めた状態を保つことで酸素をより体の細部まで取り込みやすくなる。今年からドラゴンズでも使用し始め、シーズン中には約10人ほどの選手が活用。8月には打球を左肘に受けた小笠原も使用し、「治りが早いだけじゃなく、頭もスッキリするんですよね」と効果を実感していた。

「10年以上前から高気圧酸素カプセルが使える所がないか探していたんですよね」と話すのは亀卦川ヘッドトレーナー。東京や大阪ではスポーツ選手も活用していたが、名古屋近郊でスポーツ選手の治療用で使える病院がなかなか見つからなかった。それが今年ついに見つかった。「見つけた時は『おおっ！』ってなりましたね」とうれしそうに振り返る。まるで人気漫画「ドラゴンボール」でサイヤ人が使う治療カプセルのような装置。来年も竜戦士たちの体を癒やしてくれる。

谷　大平