前から疑問に思っていたことが一つ解決した。宮崎でのフェニックス・リーグの試合会場で、グラウンド整備をしていた阿知羅の父・治朗さんと名字の由来の話になった。「私は大阪生まれ、大阪育ちなんだけど、もとをたどれば奈良の吉野の出なんですよ」。う～ん、なるほど。確かに漢字では「阿修羅（あしゅら）」に通じるものがあり、何となく奈良っぽい。

ただ、新たな疑問が浮かんだ。そんなに由緒があり、歴史がありそうなのに、なぜ全国的にも珍しい名字になっているのか？　その疑問をぶつけてみると「私の祖父の代まで『阿知羅』の名字は一子相伝。男の子ができても他家へ養子に出されていたんです」とその理由を教えてくれた。

今はそんな文化はなく、だんだんと阿知羅姓は増えているという。最後に治朗さんは「全部、聞いた話ですけどね」と付け加えた。信じるも信じないもあなた次第です。

（谷大平）

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