記録を調べていて驚いた。8月23日の阪神戦（京セラドーム大阪）の2回無死一、二塁。鵜飼が放った遊ゴロは併殺打に。実はこれが263打席目にして1軍で初めて打ったゲッツー。ただでさえ一塁への距離も遠い右打者でありながら、フルスイングが魅力の長距離砲だけに、意外な印象を受けた。

打ってから一塁への到達タイムは4秒台前半。右打者では速い部類に入るが単純な脚力だけの問題ではないはず。本人に理由を尋ねると「僕の場合、しっかり振っても三塁方向へ体が流れすぎないから他の右打者よりも一塁へ走り出すまでのロスが少ないと思います」と分析してくれた。

「あの試合もあと少しでセーフだったんですが…」と悔しがっていた鵜飼。並外れた飛距離はみなが知るところ。今後はその脚力にも注目したい。

長森　謙介