22日の本紙で知った読者の方も多いだろう。高校野球の記事で紹介されていたのは岐阜・東濃実で高校最後の夏を直前にする勝野修令(たけのり)投手(3年)。そう竜のブルペンを支える勝野の弟にあたる。
「載ってましたね。僕とは性格が違って『仏』みたいな弟ですよ」。勝野はそういずらっぽく話す。
記者が初めて東濃実で弟が投手をしていることを知ったのは昨年のシーズン中だ。勝野本人に聞いてみたところ、うれしそうに弟の話をしてくれたが、最後に「本人のプレッシャーになっちゃうかもしれないので、まだ記事にはしないでくださいね」と兄としての優しさも付け加えていた。
最速140㌔の直球を投げ、兄のようにフォークを武器にするという。もしや実家に帰った時にでも兄が秘密の特訓を授けているのではと思ったら…。「それはないですよ。むしろ『フォークの投げ方、教えてあげようか？』って言われるぐらいです」。どうやら兄仲はいいようだ。

谷口大平