【レポート】岐阜県立多治見病院 緩和ケア病棟メダカ池の清掃
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- 2025年06月04日(水)
- イベント
メダカ池の清掃 亡き妻と息子への思い
岐阜県立多治見病院(岐阜県多治見市前畑町)の緩和ケア病棟の屋上庭園にあるメダカ池の清掃が、4月下旬に行われました。


緩和ケア内科部長の伊藤浩明医師(62)が、「今年は子どもが多くて、僕たちはやることあらへん」と話すように、スタート時間より早く開始され、土岐川観察館協力のもと総勢34人が汗をかきました。



病院看護師の息子である山田椋太(りょうた)さん(土岐市泉中1年)は、友人の田古悠眞(たごゆうま)さん(同)を誘って参加し、「去年は悪天候だったけど、今年は天気がよくてやる気が出て楽しい」と声をはずませました。

山田さん(左)と田古さん
足立満憲さん(78・多治見市笠原町)は、昨年妻と息子を相次いで亡くし、2人が緩和ケア病棟で世話になったと参加しました。
足立さんは、病院通いが日課で、良いスタッフに囲まれて息子さんは笑顔が多かったそう。
「しばらくは心の整理がつかず、こんなこといつまでもしてられないと参加しました。けれどここに来ると思い出してしまって・・・」と、涙を溜めながら話してくれました。

長年、東鉄バス、東濃特別支援学校の運転手をしていた足立さん
最後にメダカの数を「正の字」でチェック。今年も順調な生育数でした。


(Adachi Masako)
月刊紙『マイタウンとうと』編集長。東京都出身。短大卒業後、証券会社で営業、新聞社系出版社で編集を経験。子どもが小さいときは時間で終わる公的機関でパートをし、その後編集復帰。カルチャーもスポーツも何でも興味が湧いたことには直接足を運び、自分の目で見ることを心掛けています。一方、家で過ごすのも大好きで、週末は家から一歩も出たくない気分の日もたびたび…。