ナゴヤ球場の目の前に店を構える「ラーメン専科　竜」が22日に閉店した。店内の内装は42年前に開店したころとほぼ同じ。過去の写真で見た当時の面影を残していた。少し違うのはカウンターチェアの数。固定式のイスが今は8席。昔は店の奥にもう1席あった。今はない9席目は金具が根元から折れている。

実はとある選手が座った際に重みに耐えきれず、折れてしまった。その選手とは…。小笠原だった。店長の吉田和雄さんは「1，2年目のときに来てくれたときに座ったら壊れちゃった。本当にけがしなくてよかったね。彼は俺と同じで〝ケツアツ〟がすごいんだ」とダジャレを交えながら振り返ってくれた。

「出世払いで直してもらう予定だったけどな。竜に爪痕を残したんだ。彼はきっと大成するよ」と吉田さん。これからも選手ひとりひとりの歩みを見つめていく。

長森　謙介